下準備(米こうじづくり)
原料:うるち米
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洗米
うるち米を洗います。
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浸漬
水に半日間浸します。
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蒸米
うるち米を蒸します。
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放冷
うるち米を一定の温度まで冷まします。
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引き込み
室に入れ込みます。
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種付け(種切り)
うるち米に種菌を付けます。
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盛り(切り返し)
菌の増殖を促すために手を入れます。
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出麹
温度・湿度を調整管理しながら3日かけて米こうじの完成です。
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使用前の米こうじ
本仕込み(もろみづくり)
原料:もち米
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洗米
もち米を洗います。
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浸漬
水に半日間浸します。
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蒸米
もち米を蒸します。
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掘り出し
釜からスコップで蒸米を取りだします。
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放冷
もち米を一定の温度まで冷まします。
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混ぜ合わせ
蒸もち米に米こうじと焼酎を混ぜタンクへ投入します。
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投入
タンクに投入します。
もろみ熟成
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杉浦味淋では、約6ヶ月間もろみを熟成させます。(標準的な純米本みりんの約2倍の時間をかけます)
しぼり
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もろみを酒袋と言う麻等の袋に入れて行きます。
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昔ながらの圧搾機(佐瀬式)で搾ります。
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もろみが入った袋を圧搾機の槽(ふね)に並べます。
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圧搾前の槽(ふね)
麻袋に入ったもろみが並んでいます。
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圧搾後の槽
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搾りたてのみりん
貯蔵熟成
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搾ったみりんをタンクに入れ貯蔵熟成させます。
粕離し
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袋出し
みりんを搾った後に残った搾り粕です。
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みりんのしぼり粕
みりんを搾った後に残ったみりん粕を「こぼれ梅」と言います。こぼれ梅は、そのまま食べたり、スイーツに使ったり、漬物の漬け床に使用したりします。
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こぼれ梅(みりん粕)
『こぼれ梅』とは、搾りたてのみりん粕が、真っ白でぽろぽろとした形状が、満開になった梅の花のように見える事から呼ばれるようになりました。
オリ下げ・ろ過
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ろ過
オリを沈殿させたのちに、フィルターに通しみりんをすっきりさせます。
製品完成
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瓶詰め
一本ずつボトリングしていきます。
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ラベル張り
ラベルを手貼りして製品完成です。
愛櫻の名前の由来
ここ三河地方碧南市は、5軒のみりん蔵が現存するみりんの産地です。みりんの他に白醤油・味噌・清酒などの醸造品が沢山造られる地域です。その中でも清酒は、戦後30軒近くの蔵が日本酒を造り、沢山出荷していました。米が採れる秋口から晩秋にかけて造り始められる清酒は、年を越し2月〜3月頃まで杜氏さんが豪雪地帯の越後(新潟)・丹波(兵庫)・辺りから越冬して造っていました。
清酒仕込みが一段落すると、今度は春仕込み(3月〜4月)であるみりん造りが始まります。みりんに「櫻(桜)」の付く銘柄が多いのは、櫻(桜)の咲く4月上旬を挟んで仕込むからだと言われています。
杉浦味淋の「愛櫻」も創業である杉浦定次郎が愛知県の櫻(桜)として、誰からも愛されるようなみりん(製品)にと命名されました。